Holisitic Healing(短期療法)

C ゲイジング(凝視法)
~潜在意識状態を高める~

1.ゲイジングとは

自律神経中枢の「視床下部」は、記憶をコントロールする「海馬」と、感情をコントロールする「扁桃体」からの情報を受け取り、自律神経に働きかける部分です。
松果体、脳下垂体とも繋がりホルモン分泌や睡眠コントロール、さらに摂食中枢も内在しており、脳と身体を中継する中でも非常に重要な部位になります。
「視床下部」は目と神経で繋がっており、目から入った光によってコントロールされます。

ゲイジングとは、「凝視する」という意味で、催眠誘導に用いられるテクニックの一つです。
その名の通り、物体の一点をじっと見つめることで、まぶたが重くなり、深い潜在意識状態に入っていきます。
また、禅においても利用されることがあります。
当ゲイジングでは、銀色の鈴の反射光をじっと見つめます。
目と視床下部は神経で直接つながっているため、光は自律神経に影響を与える事がよく知られています。
銀色の鈴の光は、催眠誘導や、自律神経に程よい効果を与えるリセット効果があります。

また、視床下部は体内や体外の刺激を感じ取るセンサー的役割のある島皮質とも結びついています。
島皮質の部分は、「意識の座」ともよばれ自意識と深い関わりがあり、慢性的ストレスを受けるとうつ病の原因ともなる背側迷走神経(副交感神経)が作動し、活動が低下して解離性障害を引き起し、空虚感、非現実感、失感感情、無気力感の原因ともなります。
α波音声といった心地の良い音声を聴いたり、ポジティブなイメージを思い浮かべることで、島皮質の活動も高まるため、自意識が蘇り、現実感を取り戻し頭もすっきりとしてきます。
また、治りにくいメランコリーうつ(定型うつ)、解離性障害も改善されるため背側迷走神経のロック解除にも効いているものと考えられます。

特に痛みを引き起したり気分が悪くなることはありませんが、もし、怖くて不安という方は、最初はこのプロセスの時間を短縮し、徐々に長くして慣らしていっても結構です。
(初回は10分、次に20分とだんだん長くしていく)

2.手順

①部屋は、ペンデュラムに鈴の反射光がでるくらいの明るさにしてください。
 (普通の部屋の明るさで結構です。)

②ペンデュラムを手に持ち椅子に座ります。 ペンデュラムは下図のように、両手の人差し指で挟み鈴を持ちます。

③両ひざを太ももに載せ、前かがみに座ります。

④この時、背筋はなるべく伸ばし、目は仏像の目のように1/3程度開いて鈴の光っている部分を見つめます。
鈴の光りを見つめるときは、顎を少しあげ上から見下ろすような感じで見つめてください。
なるべく、鈴そのものを見つめるのではなく「鈴の光の部分」がぼやけるような感じで目に入るようにしてください。

【重要Pointですのできちんと取り組んで下さい。】

⑤鈴を地球に見立て、宇宙空間の遠方から眺めているように30分程度鈴の反射光を見つめます。
うとうとして眠くなりそうになりますが、踏ん張って集中して取り組みましょう。

この方法は、禅においても半眼で線香の火がついている部分を見つめる方法と類似しています。

3.練習用動画

4.練習用音声

練習のときは、数分間鈴の光を軽く見つめるだけで、流れの確認だけにしておいてください。 (30分間同じ姿勢でただ眺めるだけです)